今回は多くのママさんが直面する「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」という悩みについて、
詳しくお話ししていきます。
特に「ママが寝かしつけると逆に眠れない」という現象は、実は珍しいことではないんです。
ベテランの小児科医や育児専門家によると、これには科学的な理由があるとのこと。
今回はその理由と、実践的な解決方法をご紹介します。
なぜ赤ちゃんはママの寝かしつけで眠れないの?
赤ちゃんがママの近くにいると、不思議なことに興奮して目が冴えてしまうことがあります。
これには、赤ちゃんの本能が深く関係しているんです。
新生児や乳児は、
ママの体温や香りを感じると、それが授乳のサインだと認識してしまうことがあります。
そのため、寝かしつけ中なのに、赤ちゃんは
「おっぱいの時間かな?」と勘違いして、むしろ活発になってしまうのです。
また、赤ちゃんにとってママは特別な存在。
その存在が近くにあることで、
強い安心感と同時に、一緒に遊びたい、触れ合いたいという気持ちも湧いてきます。
年齢による寝かしつけの違い
新生児期(生後0~3ヶ月)
この時期の赤ちゃんは、まだ昼と夜の区別がつきにくい状態です。
ママの抱っこや添い寝で安心する反面、その安心感が強すぎて、
かえって目が覚めてしまうことがあります。
授乳のリズムも不規則なため、ママの存在を感じると空腹のサインと混同してしまうことも。
生後3~6ヶ月
この時期になると、少しずつ睡眠リズムが整い始めます。
ただし、寝返りやハイハイなど、新しい運動機能の獲得により、就寝時に興奮しやすくなる時期でもあります。
ママの存在は赤ちゃんにとって最高の遊び相手のシグナルとなることも。
生後6ヶ月~1歳
この時期は人見知りや分離不安のピークを迎えることが多く、寝かしつけがより難しくなります。
特に夜泣きが増える時期でもあり、ママの姿が見えないと不安になりやすいものです。
一方で、ママの存在を強く感じると、遊びたい気持ちが勝ってしまい、寝ぐずりにつながることも。
1歳~2歳
自我が芽生え始めるこの時期、
「もっと遊びたい!」「ママと一緒にいたい!」という気持ちが強くなります。
スリーピングトレーニングを始める良い時期ですが、
ママへの愛着が強いため、逆効果になることもあります。
パパの寝かしつけが上手くいく理由
意外かもしれませんが、パパの寝かしつけの方が、スムーズに眠りにつけることが多いんです。
その理由は主に以下の点にあります。
- 授乳を期待しない
- パパには母乳の香りがないため、赤ちゃんが食事を期待して目が覚めることが少ない
- より純粋にリラックスできる環境になる
- 適度な距離感
- ママほど強い愛着がないため、遊びモードにスイッチが入りにくい
- 心地よい疲労感を得やすい
- 新鮮な刺激
- パパならではの抱っこや声かけが、良い意味で新鮮
- 適度な緊張感で眠りやすくなることも
効果的な寝かしつけのコツ
環境づくり
寝室は暗めの照明で統一し、静かな環境を整えましょう。
おむつ替えやパジャマへの着替えなど、就寝準備は事前に済ませておくことをおすすめします。
タイミング
赤ちゃんの機嫌が良く、適度な疲れ具合の時を見計らうことが大切です。
昼寝との関係
夜の睡眠の質は、実は昼寝のタイミングと深い関係があります。
昼寝は午後3時までに終えるようにしましょう。
それ以降の昼寝は、夜の就寝に影響を与える可能性が高くなります。
具体的な寝かしつけテクニック
寝かしつけの基本ステップ
- 就寝1時間前からは刺激の強い遊びを控えめにします
- お風呂で心地よく体を温めます
- パジャマに着替え、おむつ替えを済ませます
- 照明を落として静かな環境を作ります
- 絵本の読み聞かせなど、穏やかな活動を取り入れます
ママが試せる工夫
赤ちゃんが興奮しやすい場合は、以下のような工夫が効果的です:
- 授乳は就寝30分前までに済ませる
- 抱っこの強さを少しずつ緩めていく
- 静かな子守唄を歌う
- やさしくトントンするリズムを保つ
困ったときの対処法
寝かしつけ中に泣き出した場合
泣き始めたらまず原因を確認しましょう。
おむつが濡れている、お腹が空いている、体調が悪いなど、基本的なニーズをチェックします。
特に問題がない場合は、優しく抱きしめて安心感を与えることが大切です。
どうしても寝てくれない時は
無理に寝かそうとすると、かえって赤ちゃんが緊張してしまいます。
一度部屋を出て、気分転換をしてから再チャレンジするのも一つの方法です。
その際、パパや他の家族メンバーに交代を依頼するのも効果的です。
最後に
赤ちゃんの寝かしつけは、決して一朝一夕にはいきません。
でも、コツを掴んで少しずつ習慣づけていけば、必ず良い方向に向かいます。
赤ちゃんは驚くほど周りの雰囲気に敏感です。
ママがリラックスしていれば、それだけで赤ちゃんも安心して眠りやすくなるでしょう。
焦らず、気長に。それぞれの親子に合った寝かしつけスタイルを見つけていきましょう。