今回は中古ガスコンロの購入時の潜在的な危険性について取り上げます。
ガスコンロは新品だと思いの外、価格が高いことに気がつく人も多いでしょう。そんなとき、コストを抑える方法として中古品が考えられます。
特に賃貸住宅の場合、すでに設置されている中古のガスコンロを使用することが一般的です。これが、中古でも問題ないと感じる理由かもしれませんね。
しかしながら、「中古ガスコンロは危険」という意見も耳にします。それでは、中古ガスコンロの購入が果たして危険なのか、この点について深掘りしていきましょう。
中古ガスコンロを選ぶ際のリスクとその理由についても解説するので、参考にしてください。
中古ガスコンロの購入は危険?
まずは、中古ガスコンロの購入がもたらすリスクについてご紹介します。
一般的に、中古ガスコンロは新品よりも価格が抑えられることが大きな魅力です。ブランドや発売からの期間によっては、かなりお得に手に入れることが可能です。
しかし、ガスコンロは大事故につながるリスクも秘めています。特に、価格の安さに惹かれて中古品を選んだ場合、予期せぬ危険に直面する可能性も否定できません。
中古ガスコンロの潜在的なリスクには主に以下の二点があります。
2. リコール対象商品である可能性
中古品を選ぶ際にはこれらの点に注意し、安全を確保するための対策を怠らないことが重要です。
中古ガスコンロの実使用歴は不明確
中古のガスコンロを選ぶ際の課題の一つは、その具体的な使用状況がわかりづらいことです。
一般的にガスコンロの耐用年数は約10年から15年程度とされていますが、実際にどれだけ使われていたかによって大きく寿命が左右されます。
例えば、日々の料理に頻繁に使っている人と、たまにしか料理をしない人では、ガスコンロの消耗具合が異なります。
毎日のように使っている人のガスコンロは自然と寿命が短くなります。また、寿命を超えて使用していると、ガスコンロの金属部分がサビたり、安全機能が正常に動かなくなる危険もあります。
このように、過去の使用状況が明確でない中古のガスコンロは、突然の故障が心配で、万が一の時の安心感が薄れがちです。
リコールのリスクも潜んでいる
中古ガスコンロを取り巻くリスクの一つに、リコール対象になる可能性があります。
リコールとは、製品の欠陥が判明した際に行う回収・修正を指し、これは製品発売から年月が経過してから明らかになることが多いです。
そのため、購入時には問題なく思えた中古のガスコンロが、後にリコール対象となる可能性があります。
万一、売主がリコール情報をきちんと把握していない場合、知らずにリコール対象の製品を購入してしまうことがあります。そして、リコール対象の製品は、点火しない、消火してしまうなどの安全上の問題がある場合や、ガスコンロの天板が変形して鍋が不安定になるなど、使用中に危険を伴うことも。
これらの問題により、新たに購入を余儀なくされたり、最悪の場合、けがや事故に繋がる恐れもあります。
中古ガスコンロの購入時の注意点
中古のガスコンロを購入する際、考慮すべきデメリットが3つあります。
中古品を選ぶ利点として価格の安さが挙げられますが、購入後に「期待と異なる」と感じないためにも、以下の点に注意しておきましょう。
– 取扱説明書が付属していない場合がある
– 消耗品を交換する必要が生じることがある
保証期間が終了している
中古のガスコンロを選ぶ際の最大のデメリットは、保証期間がすでに終了していることです。
新品の家電製品では、製造元や販売店による保証が一般的です。この保証があると、何か不具合が生じた際には保証期間内であれば、低価格または無料で修理やサポートが受けられるため安心です。
しかし、多くの中古ガスコンロではこのような保証がすでに切れており、万が一の故障や問題が発生した場合、修理や部品交換の費用は全て自己負担となります。これは、安く購入する代わりに考慮すべき重要なリスクです。
取扱説明書が欠けているリスク
中古のガスコンロを購入する際、取扱説明書が付属していないケースがよくあります。
メーカーのウェブサイトから説明書をダウンロードすることは可能ですが、それには時間と手間がかかります。
特に、紙の説明書を手元に保管したい方にとっては、これが不便と感じる点になるでしょう。
交換が必要な消耗品
使用されるガスコンロの部品、例えばチューブやバーナー、安全装置、ガス感知器は消耗品として分類されます。
中古品を購入する場合、これらの部品が既に劣化している可能性があります。見た目ではわかりにくい消耗具合を把握することが重要です。たとえば、外見上は状態が良さそうな中古のガスコンロでも、実際には安全装置やガス感知器など、目に見えない部分の劣化が懸念されます。
購入後すぐに部品の交換が必要になることも考えられ、予想外の追加コストが発生することも。結果として、「最初から新品を買っておけば良かった」と感じる人も少なくないです。
ガスコンロの中古を選ぶ際のポイント
中古のガスコンロを選ぶ際は、少し注意が必要ですが、賢く選べばコストを抑えて良い取引ができるかもしれません。
購入する前に、いくつか大切なポイントをチェックして、後悔のないショッピングをしましょう!
使用年数が5年以上の製品は避ける
保証付きの店舗から購入する
プロパンガス用か都市ガス用か確認する
中古のガスコンロを購入する時は、まずそのコンロがプロパンガス向けなのか、それとも都市ガス向けなのかを確認することが大切です。
異なるガスタイプのコンロを使用すると、ガス漏れや一酸化炭素中毒を引き起こす恐れがあるほか、火事の原因ともなり得るため、非常に危険です。
大きなトラブルを避けるためにも、購入前には必ずガスタイプをチェックしてください。
コンロがどのガスタイプに対応しているかは、製品に貼られたラベルや、販売ページの商品説明で確認できます。
ラベルが読めない場合や、商品説明にガスのタイプが記載されていない場合は、使用歴が長い可能性があるため、トラブルが発生しやすいです。
また、販売者がこの情報を提供していない場合は、その販売者は信頼しづらいかもしれません。
プロパンガスと都市ガスは、それぞれ異なる種類のガスを指し、住んでいる地域によって使用できるガスが異なります。
自宅のガスタイプが分からない場合は、地域のガス会社に問い合わせてみると安心です!
5年を超える使用歴のあるガスコンロは選ばないこと
ガスコンロを中古で購入する際は、5年以上使われているものは避けることが賢明です。
その理由は、5年を超えて使用されたガスコンロには、しばしば何らかの問題が発生している可能性があるからです。
例えば、汚れがひどい、部品が劣化しているなどの理由から、新しいものを買うほうが結局はメリットが大きいでしょう。
しかし、使用期間が短い予定の方にとっては、使用年数が5年を超える格安のガスコンロを選択するのも一つの選択肢です。
このような状況は、一時的な転勤や、自宅の建築・リフォーム期間中に一時的に賃貸住宅に住む場合などです。
ガスコンロがあることで、たとえ短期間であっても生活の利便性が格段に向上します。
「使用中に故障するリスクがある」というデメリットを踏まえた上で購入すれば、コストを抑えつつ必要な機能を得ることができます。
保証付き店舗からの購入をお勧め
ガスコンロを選ぶ際、購入する場所にも気をつける必要があります。
保証がある店舗から購入するのが最も安心です。
なぜかと言うと、個人から購入するとリスクが伴うためです。
– 内部の故障が発見しにくい
– 保証が付いていない
フリマアプリを利用している個人が出品しているケースも少なくありませんが、大抵の場合、売り手自身も気づかない間に故障している商品を売ってしまっていることがあります。
また、保証のない個人間取引では、使えなかったときに手の打ちようがなく、トラブルになることも。
出品者が使用歴や故障を隠して売ることも珍しくありません。
フリマアプリの手軽さが魅力ではありますが、それが悪用されることも少なくないのです。
見た目では判断しにくいガスコンロの場合、中古品でも安全を期すならば、信頼できる店舗からの購入が推奨されます。
特に、リサイクルショップや楽天市場のような信頼できるプラットフォームの店舗がおすすめです。
良くない商品を販売すると評判が下がるため、質の低下を避けるためにも慎重に扱われています。
店舗独自の保証があれば、何か問題が発生した際も返品や交換対応が可能です。
フリマアプリのものより価格は少々高めかもしれませんが、安心を買うと考えればその価値はあります。
ちなみに、中古のガスコンロで信頼できると評判のメーカーには「リンナイ」と「パロマ」があります。
どちらのブランドも長い歴史を持ち、多くのユーザーに支持されています。
新しいモデルも定期的に登場するため、中古でも新しい型を見つけやすいです。
他のブランドも良いものは多いですが、迷った際は「リンナイ」か「パロマ」を選ぶと良いでしょう。
この記事のまとめ
中古のガスコンロ購入時の注意点について解説しました。
全体として、中古ガスコンロにはリスクが伴いますが、そのリスクは管理できるものです。
リスクが高いのは、使用歴が不明であったり、リコールの対象となる製品です。これらは避けるべきです。
しかし、使用履歴が明確で信頼できる業者から購入する場合、中古ガスコンロでも安全に使用できます。
また、個人売買よりも保証がついている店舗からの購入が推奨されます。
ガスの種類がプロパンか都市ガスかも確認して、適切なものを選ぶことが大切です。